はじめまして。僕はブロガーの “るびこ” と申します。
会社員の傍ら自分の関心のあることや買ったものの記録を「理系男子のぐうの音」というブログに残しています。
僕はシンプルな生活が好きな一方で、色んなモノを試すことも大好きです。
そんな僕はその時にハマっているモノを片っ端から色々試し、一度は部屋がモノだらけになります・・・が、その後は「これ!」と決めて、それ以外は手放し最終的に気に入ったモノだけを手元に残しています。一旦カオスを経てミニマルに収束する感じです。
例えば僕はデニムパンツをいろんなシルエットで集めましたが、現在はA.P.C.のプチニュースタンダードだけ残してじっくり育てています。
同じような過程を経て僕が選んだパソコンのキーボードについて、この記事で紹介したいと思います。
自作キーボードを作るに至るまで
あなたの机の上のキーボード、隅から隅まで見てください。
- 一度も押したことがないキー
- 使わないのに間違って押して困っているだけのキー
こんなキーが一つや二つ、ありませんか?
そんなキーをなくしてシンプルを極められる「自作キーボード」というキーボードを僕は愛用しています。
自作キーボードという言葉を初めて耳にした方もいらっしゃると思いますが、もちろん僕もかつては市販のキーボードを使っていました。まずは自作キーボードを使うに至るまでの経緯からお話ししたいと思います。
かつてはHHKBを使っていた
僕がキーボードに興味を持ったきっかけはHHKB(Happy Hacking Keyboard:ハッピーハッキングキーボード)の存在を知ったことでした。
HHKBとはPFUが製造している高級コンパクトキーボードです。HHKBは今まで知っていたキーボードとはまるで違っていました。
キーの数が少なく、「ストイック」とか「スパルタン」という言葉が似合います。
- ミニマルなその外観
- 静電容量無接点という珍しい方式のスイッチ
- 大量に文字を入力するプログラマーや文筆家に愛用されている、という背景
この3つに惹かれてHHKBを購入してみました。
HHKBを使ってみた感想ですが、純粋な ”文字入力デバイス” としては最高でした。独特のスイッチ方式による癖になる打鍵感はタイピングするだけで楽しいし、小型でホームポジションから全てのキーに手が届くので文字入力の効率も上がりました。
一方でExcelのような数値(特に長い桁数)をたくさん入力したり、Home/EndやPgUp/PgDnなどショートカットを多用したりするには不便に感じる場面がありました。
ブログ執筆するだけなら最高なのですが、文章以外も入力する場面が多い業務用には ”最適” とは言えない、というのが正直な感想でした。
そこで自宅のMacではHHKB、仕事のWindowsではテンキー付きのフルサイズキーボードというような使い分けをしていました。
最終的に自作キーボードの世界へ
「市販キーボードの最高峰とも言えるHHKBで全てを賄えないのなら、HHKBと双璧をなす東プレのREALFORCE(リアルフォース)しかないのか・・・」
と悩む日々でしたが、HHKB使用時の “ホームポジションから全てのキーに手が届く” ことから感じられる全能感にうしろ髪引かれていました。HHKB並みのコンパクトさでどんな業務にも耐えうる理想のキー配列のキーボードはないものか・・・と探していたときに閃きました。
「だったら自作すればいいじゃない?」
自作キーボードってなに?
自作キーボードとは文字通り自分で組み立てるキーボードのことで、一般的には個人が販売してくれている自作キーボードキットを使用します。キットに加えてキースイッチやキーキャップなどの好みのパーツを購入し、ハンダ付けや組み立て、ファームを書き込むことで使えるようになります。
全て含めて2〜3万円くらいかかるので、「自作するから安くなる」ということはないです、全く。
しかし全て自分好みのフルオーダーのキーボードを手に入れられると考えれば、決して高くはないと思います。
自作キーボードキットやパーツを購入できるお店は国内だと遊舎工房が最も有名です。秋葉原の実店舗に足を運べば(有料ですが)工作スペースや工具を借りることができて、店員さんに不明点を教えてもらうこともできます。
ネットで購入した場合でも自作キーボードキットの作者が日本人なら、Twitterで直接質問してもいいと思います。
自作キーボードのメリット
↓自作キーボード「Let’s Split」
私はLet’s Splitという自作キーボードを使用しています。Let’s Splitは以下のような特徴を持ちます。
- 左右分割型:
肩が開くので自然と入力姿勢が良くなる。左右分離は一度使うともう戻れない。 - 格子配列:
キーが上下でずれているのはタイプライターの名残で、実は合理的な理由はない。なら上下も揃った配列の方が見た目にもすっきり。 - 48キー(40%キーボードと呼ばれ、一般的なフルキーボード109キーの半分未満):
キーが少ない方が手の移動が減り、タイピングで有利だったりする。
上記に加えて、僕が実際に使ってみて感じている自作キーボードのメリットをご紹介したいと思います。
メリット①洗練された見た目
まずはなんと言ってもこの見た目について紹介したいです。同じキーの大きさでピシッと並んだキー達。一番の特徴は無刻印のキーキャップでしょうか。視覚的なノイズとなるためキーのひらがな刻印を嫌う人もいますが、無刻印ならさらにスッキリ。PCのキーボードに見えない、と言われることもあります。
洗練されたキーボードなら仕事も洗練される気がします、なんとなくですけれど。 もちろん好みに合わせてアルファベットや記号の刻印の入ったキーキャップを選ぶこともできますのでご安心ください。
メリット②入力効率向上
自作キーボードはデフォルトでキー配列も設定されていますが、ファームウェアを自分で書き込むことにより、自由にキーの配置を決めることもできます。一般的なQwerty配列をベースにアレンジを加えるもよし、英文入力効率を重視してDvorak配列を導入してみるもよしです。
市販のキーボードだとキー配列が入力高速化の最後のボトルネックになりますが、自作キーボードならキー配列でPDCAを回すことができるので限界突破できるように。
キー数が少なく全てのキーに指が届き、その配列も自分に最適化されていれば入力効率向上は間違いありません。
メリット③デスク上がすっきり
市販のキーボードで効率的に仕事をしようとすると、テンキー付きのキーボードが必須で大きく重くなっていくことが避けられません。しかし自作キーボードなら性能の高さと小型さを両立できています。
また複数のキー配列を用意してボタン一つで切り替えられるので、MacとWindowsなどOSの異なるPCを併用する場合も1台のキーボードで同じ使い勝手を再現できます。前述の通り僕もMac用とWindows用の2台のキーボードを自作キーボードに一本化することで机上がすっきりしました。
僕の考える最強の自作キーボード
ここまでご説明したとおり自作キーボードは本当にお気に入りで、自作した当時としては自分の望み全てが叶えられたキーボードでした。デスク環境も入力効率も自作キーボード導入前から見違えました。
上の写真で左右のキーボードの間に置いているのは「Kensington ExpertMouse」というトラックボールマウスです。右手と左手どちらでも使えますし、マウス自体を動かす必要もないのでLet’s Splitのような左右分割型キーボードとは最高の相性だと思います。
実際にタイプしているYouTube動画を撮影したので、よければ見てください。
しかしそれから3年間も使っていると、新たな挑戦もしたくなってきています。具体的には
無線化:
僕が作ったときはあまりなかったが、最近は自作キーボードも無線化できるらしい。配線がなくなればさらにデスクがすっきりすると期待
さらにキー数の少ないキーボード:
48キーを使っているとさらに減らせそうな感触がある。もっとキーが減ればさらにミニマルなキーボードが出来上がるのでは?
この2点です。さらにミニマルな自作キーボードを目指します。
市販のキーボードは有名どころも無線モデルを発表し、もう成熟しきっているように感じます。一方で自作キーボードはこれからどんどん多様化し、成長していく分野です。もしかしたら有名メーカーからもカスタマイズ性の高いキーボードが発売されて、自作と市販の垣根が曖昧になっていくのでは?なんて未来も想像しています。
- 家電量販店に行ってもピンとくるキーボードがなくて困っていた
- 極限までミニマルなキーボードを使いこなしてみたい
という人はぜひ自作キーボードの世界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。
この記事を書いた人
理系大学院を修了後、大手メーカーに就職した会社員。仕事の傍ら最高月間25万PVのブログ「理系男子のぐうの音」を運営しています。メンズファッションや20代会社員のお金の話など、リアルな生き方を日々発信中。るびこという名前は学生時代に乗っていた愛車(オートバイ)からとっています。