SEOコンサルは、SEO対策をするうえで良きパートナーとなる存在です。オンラインでの集客競争が激化している現代では、顧客のニーズをつかんだコンテンツマーケティングが必要不可欠となっています。

難しい分野だからこそ、成果を出すためにはSEOの専門家に任せるのがおすすめです。SEOの専門家であるSEOコンサルに相談すると、最小限の労力でWebサイトからの集客ができるようになるでしょう。

この記事では、SEOコンサルの仕事内容や自社に合った選び方や契約時の注意点を紹介しています。読み終えると、すぐに自社にとって最適なSEOコンサルを選べるようになるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。


SEOコンサルの役割

SEOコンサルといっても、定義ははっきりしておらず、依頼先によっても対応できる範囲はさまざまです。

コンサルはコンサルタントの略で、英語のconsult(相談する、助言を求める)に由来します。つまり、SEOコンサルとはSEOについて相談できる相手のことです。SEOの知識や経験を活かしてクライアントのWebサイトを改善し、悩みを解決に導くことを使命としています。

Webマーケティング会社や編集プロダクションなど、SEOコンサルを名乗っていなくても、同じような仕事をできる企業は多くあります。

そのなかで以下の業務ができる会社は、最低限の体裁が整っていると言っても良いでしょう。

  • WebサイトをSEO的な視点で分析できる
  • 分析結果をもとに施策を提案できる
  • 狙うべきキーワードを議論できる
  • メインとなるコンテンツ制作を相談できる
  • 施策の実施後も相談できる

依頼するSEOコンサルによって得意とする分野に違いはあるものの、それぞれを組み合わせて提案を行なっていくものです。あれもこれも依頼してしまうと、費用も高くなってしまいます。料金だけでなく、提案される施策内容も吟味して判断を下すと良いでしょう。

いろいろなコンサルにあたり、自社に適した依頼先を見つけることが大切です。

SEOコンサルはコンテンツ制作を効果的に行なえるかが重要

すでにWebメディアを持っていても、成果が出ていない場合は、効果的な施策が打てていないことになります。問題点を見つけたり改善策を考えたりすること以上に、SEOの本質を理解し、戦略を持って効果的なコンテンツ制作ができることが重要です。

SEOコンテンツの本質は、読者のニーズに応えることにあります。自社をアピールしたい、自社商品を買ってほしいという要望より、読者の疑問に答え、悩みを解決する点に重きを置きましょう。

以前のGoogle検索では、Webサイトのドメインが強ければ上位表示されやすくなっていました。しかし現在ではアップデートにつれドメインが強くても、コンテンツの質が低ければ順位が大きく下がるようになっています。

Googleのクローラーの進化も進んでおり、小手先のテクニックではSEOコンテンツで結果を出すことも困難です。検索結果での上位表示には、ユーザーのニーズに真摯に応えるコンテンツを作成することが重要となります。

質の高いコンテンツとは、読者にとって有用な情報が含まれているもの。コンテンツの独自性と信頼性の高さが重視されています。書き手の思いだけでなく、読者の知りたいこと、解決したい悩みに答えた結果、自社のアピールにつながるのが理想です。

とはいえ、リソースやSEO対策の知識が足りず、社内だけでSEOに対応した質の高いコンテンツを作るのは困難なことも多いでしょう。SEOコンサルや記事作成代行など、良質なコンテンツを作る会社とつながりをもっておくことが、今後ますます重要性を増していくと考えられます。

SEOコンサルティングの流れ

SEOコンサルには調査や分析を得意とする企業もあるものの、軸となるのは施策に沿ったコンテンツ制作です。ここからは、一般的なSEOコンサルの仕事の流れを紹介します。

1. ヒアリングする

SEOコンサルに依頼すると、まずヒアリングが始まります。これはSEOコンサルと企業との認識を一致させるために大切な工程です。ヒアリングにて正しく状況を把握していないと以降の施策が的外れなものになってしまうことも少なくありません。

ヒアリングにて明確にしておきたいのは、主に以下のポイントです。

  • 依頼した理由
  • SEO対策における課題
  • 過去に行なった施策
  • 商品サービスの強み
  • 見込み客やターゲット
  • 誰に何をどのように届けたいのか?
  • 自社のビジネスモデル
  • 企業としてのNGポイント

ヒアリングをもとにSEO対策だけでなく、広告やLP作成の提案ができることもあるでしょう。丁寧なカウンセリングと提案を行なってくれるかが、優良な業者を見分けるポイントです。ヒアリングに時間をかけず、すぐに契約を迫ってくるような業者には注意が必要です。

2. 自社Webサイトの分析・診断する

ヒアリング後は、SEOコンサルとともに自社サイトの分析を行ないます。タイトルタグやディスクリプション、hタグが適切かどうかなどの内部施策の確認です。内部施策を整えるだけで、順位が大幅に上昇するケースもあります。

コンテンツの形が整っていたら、ヒートマップやGoogleサーチコンソール、Googleeアナリティクスなどのツールを使った調査に移ります。どのようなキーワードで検索したときに表示されるかや、現在の検索順位などを調べます。

その結果、以下のようなこともわかるでしょう。

  • ユーザーの居住地域や年齢、使用デバイス
  • ユーザーがどのサイトから流入しているか
  • コンテンツのコンバージョンはどうか

選ぶSEOコンサルやWebサイトの目的によってサイトの調査分析する箇所は大きく異なります。自社の目的に合った調査を依頼すると良いでしょう。

3. 競合Webサイトの分析・診断する

自社サイトの分析が終わったら、ライバルサイトの診断も行ないます。競合サイトの数や順位、インデックスされているページの数などを調査し、その戦略を分析します。

上位表示されるコンテンツの傾向として、独自性のあるコンテンツに評価が集まっています。つまり、競合コンテンツにないものの、読者のニーズが高い内容をコンテンツに盛り込むことがSEO対策では重要なのです。

自社ならではの情報や口コミ、調査結果などを活用することで、ありきたりな情報ばかりのコンテンツより優位に立てることでしょう。

競合サイトのコンテンツが充実している場合、上位表示が難しい場合も多くあります。同ジャンルでも、上位表示が狙える領域を探すことも重要ですので、競合のリサーチは必ず行ないます。

4. 戦略を検討する

ヒアリングと分析結果を踏まえて、自社の目的にかなったWebサイトをどのように作っていくかを決定します。

改善すべきページの洗い出しや新規で記事を作成したり、SEOコンテンツの企画、リライトを立案したりします。内部リンクの整理などの施策もこのときに検討します。

マーケティング部門のある企業は、自社での分析も可能な部分もあるでしょう。しかし、SEOコンサルはSEOに特化した独自のツールや知見を持っていることが多いもの。外部から見た自社コンテンツの改善点の洗い出しも行なってくれます。

5. キーワードを選定する

Webサイトの方向性が決まったら、分析結果をもとに成果が出やすいキーワードを選定します。ここでは、キーワードプランナーやラッコキーワードなどのキーワード選定ツールを使うのが一般的です。

キーワードを決める際には、月間検索数とコンバージョンへの近さを考えます。検索流入が多くてもコンバージョンにつながらなければ意味がありません。どのようなキーワードを優先するかは、サイトの現状や予算、キーワードの難易度によって変動します。

SEOコンサルは、過去の事例や経験を踏まえて提案してくれるため、協議のうえキーワードを決定すると良いでしょう。

6. 施策の実行とコンテンツの制作をする

キーワードが決定した後は、リライトを行なったり、新規にコンテンツを作成したりしてサイトを構築します。とにかくコンテンツ数を増やせば良いというものではなく、質が高く、読者にとって有益なSEOコンテンツに仕上げることが大切です。

必要があれば、テキストベースのコンテンツ以外にも、動画コンテンツを作成したり、SNS運用を提案したりすることもあるでしょう。動画コンテンツは直感的に理解しやすく、SNSのコンテンツは拡散力に優れているという特徴があります。ターゲットのニーズに合わせて、最適なコンテンツを選択することが、企業の認知度を高めることにもつながります。

コンテンツ制作は、SEOコンサルが行なうこともありますが、作業内容が多い場合には、SEOに強い編集者やライターを採用して、コンテンツ数を増やすこともあります。Googleに評価されるコンテンツには、専門的な技術が必要なため、コンテンツの実績があるコンサルを選ぶことが大切です。

7. レポートを分析する

コンテンツの数が増え、訪れるユーザーの情報が蓄積されてきたら、SEOコンテンツの効果を測定します。

測定する内容は、例えば以下のようなものがあります。

  • 各キーワードにおけるコンテンツへのアクセス数
  • 検索順位の変動
  • インプレッション数
  • コンバージョン数
  • 競合サイトとの比較

これらのデータをまとめたレポートがSEOコンサルから提出されます。施策を考え、実装するだけがSEOコンサルの仕事ではありません。コンテンツの実装後に効果を測定し、どのような成果が出たのか確認、報告しなければなりません。報告の頻度はSEOコンサルによって異なるため、契約時に取り決めておくと良いでしょう。

8. 施策の実行と分析をくりかえす

分析の結果、ヒアリング時の目標に到達していた場合、SEOコンサルの仕事は一段落します。ただし、検索エンジンの世界は、日々アップデートとブラッシュアップがくりかえされています。「一度改善したから、もう安心」というわけではありません。定期的な分析とともに、今後の方針を示すことが大切です。

まだ成果が出ていない場合には、アクセス解析で測定した情報をもとに改善を加えていきます。場合によっては、LP制作や広告、運用などのマーケティング領域の施策を実施しても良いでしょう。

つねに仮説を立て、どのようにすればより成果の高い施策が打てるのかを考え、トライ&エラーを絶えず行なっていきます。分析と改善をくりかえし、最善な状態を目指すのがSEOコンサルの業務です。

SEOコンサルに依頼するメリット

SEO対策は、内製することも可能です。しかし、コンサルに依頼した方がスムーズに結果が出せることでしょう。ここでは、SEOコンサルに依頼するメリットを紹介します。

SEO対策にかける時間をほかの業務に回せる

SEO対策は継続してコンテンツを制作したり、改善作業が必要だったりするため、社内のリソースに余裕がないと、内製は困難です。SEOコンサルを活用すれば、施策内容を確認する必要があるものの、社内のリソースを割かずにSEO対策が可能です。そのため、本来注力すべき自社の中心事業に専念できます。

とくに、時間のかかるキーワード設定や、コンテンツ制作に課題を感じている企業は、SEOコンサルの活用がおすすめです。本来の業務と並行して、SEO対策を試行錯誤するよりも、早く簡単に結果を手にできるでしょう。

専門家の力を借りられる

SEOコンサルは、さまざまな業種や業界のSEO対策に取り組んでいるため、蓄積されたノウハウで質の高い施策が可能です。

また、Googleでは年に数回、コンテンツの質を定めるためのアルゴリズムをアップデートしています。日々改善がくりかえされているため、最新情報を集め、施策に盛り込むだけでも多大な労力を要します。SEOのことはSEOの専門家に任せておくと安心です。

また、社内のスタッフだけでSEO対策を検討すると、自社に都合の良い偏った施策になりがちです。SEOコンサルは外部から客観的な意見を提示できるため、よりユーザー視点に沿ったコンテンツを制作できます。プロの的確なアドバイスのもと、商品やサービスの見せ方を見直すきっかけにもなるでしょう。

SEO人材の採用・育成に比べてコストカットができる

SEOコンサルに外注すれば、SEO対策のための人材の採用や研修育成に係るコストを大幅に削減できます。社内で成果の出るSEOコンテンツを作成するには、SEOに精通した担当者を設置するのが1番です。しかし、新しい情報をつかみきれず、激しいトレンドの移り変わりに取り残されてしまうことも考えられます。

また、SEO対策の経験豊富な即戦力を採用するには、報酬面でコストがかさみます。さらに、そのスキルが実際に通用するかどうかは不透明です。効果が出るかわからない人材を採用するよりも、プロフェッショナルに依頼した方が確実なSEO対策を実施できます。

また、SEOコンサルのなかには内製化のための支援を行なってくれる企業もあります。1から育てるよりもプロの技術をみて少しずつ育成していくのも良いでしょう。

SEOコンサルに依頼するデメリット

SEOコンサルに依頼するにはデメリットも把握し、本当に施策が必要なのかどうか、検討してから依頼すると良いでしょう。ここからはSEOコンサルに依頼するデメリットを紹介します。

SEOコンサルのスキルには幅がある

SEOコンサルに依頼する際、1番の問題点は営業担当と実務担当が同じとは限らないことです。SEOコンサル企業に所属していても、担当者のスキルはさまざま。営業担当が施策を提案しても、実務担当がその通りにできるとは限りません。

また、過去に素晴らしい実績があったとしても、現在でも通用するノウハウであるかは分かりません。契約時に確認が漏れていると、期待するレベルよりもはるかにスキルの劣る実務担当者がついてしまう可能性もあるのです。

SEOコンサルに依頼する際には、実務担当者個人の実績を確認しておくと良いでしょう。少しでも不安がある場合には、お試しで発注してみたり、担当者の変更を依頼したりするのもおすすめです。

費用がかかる

SEOコンサルに外注すると、内製するよりもコストがかかってしまいます。単発のプロジェクト以外でのSEOコンサルティングの費用相場は、月額5万〜50万円と幅広いもの。Webサイトの規模やサポート範囲によっては、月額100万円を超えることもあります。

Webサイト運営にかかるコストを抑えたい方にとって、SEOコンサルへフィーは大きなデメリットでしょう。しかし、施策により上位表示の獲得やコンバージョンにより収益が上がることを考えると、長期的には高い費用対効果が見込めます。

自社がどの程度SEO対策に力を入れるかで、依頼するかを判断すると良いでしょう。

成果が出るまで時間がかかる

SEO対策は施策後すぐに成果が出るものではありません。コンテンツを公開後、数週間から数ヶ月かけて、トライ&エラーを重ねながら少しずつ順位を上げていくものです。

場合によっては「SEOコンサルに依頼したのに何も変わらない!」と思ってしまう人もいるかもしれません。すぐに効果が見えないからといって、業者や施策を変更してしまうのはおすすめできません。正確な施策効果の検証ができないうえ、すべて最初からやり直すことになるためです。

そもそも、Googleの評価基準は非公開なうえ、アップデートで順位が急下降する可能性もあります。質の高いコンテンツを増やし、ユーザーにとって有益な情報を提供しながら、長期戦でサイトの評価を上げていくことが大切です。

自社にあったSEOコンサルの選び方

 SEO対策サポートするコンサルの数は多く、自社に合ったものを見つけ出すのは困難です。ここではSEOコンサルを選ぶうえで最低限見ておきたいポイントを紹介します。

スキルはあるか

まずSEOコンサルにどのようなスキルがあるのか、確認しておくと良いでしょう。具体的には下記のスキルを持ち合わせているか確認します。

  • SEO関連知識
  • 分析ツールの読み解き
  • 基本的なコーディング
  • 仮説検証が可能か
  • Googleの最新情報

面談時に直近のGoogleのアルゴリズムアップデートでは、どのような変化があったのかを尋ねてみても良いでしょう。ヒアリングでは、自社のニーズをどのように満たしてくれるのかを質問してみるのもおすすめです。

SEOコンサルには、とくにトレンドと最新技術への対応力が求められます。SEOコンサルにどこまでやってほしいのか、実現に必要な知識やスキルを持ち合わせているかどうかの確認は慎重に行ないましょう。

確かな実績があるか

SEOコンサルに依頼する際には、これまでの成功事例がいくつあるか確認します。とくに自社と同じ業種や業界の実績があるかどうかは重要です。成功事例のWebサイトを確認することで、コンサルのそれまでの手法や戦略を評価できます。

また、SEO対策のゴールは上位表示の先にあるコンバージョンの獲得です。検索順位だけでなく、コンバージョン数も確認すると良いでしょう。

成功事例が確認できない場合には、SEOコンサル自身のWebサイトが成果を上げているのかをチェックすると良いでしょう。コンテンツで狙っているであろうキーワードで検索し、上位表示できているかどうかを確認します。そもそもWebサイトを持っていなかったり、成果が出ていなかったりする業者は避けた方が良いでしょう。

費用は明確か

SEOコンサルのサービス費用は、内訳まで確認することが大切です。依頼できるのは施策の提案だけなのか、その後の実装まで進まれているのかなど、費用に含まれるサービスを明確にしておく必要があります。提案されるまますべてプランに盛り込むと、費用は当然高額になってしまいます。

費用の内訳が不透明なコンサルでは、隠れたコストが発生したり、説明のない追加費用が発生したりする可能性もあります。契約内容と費用は事前に明確にしておくと良いでしょう。

支払いスケジュールやキャンセルポリシーなども確認しておくと安心です。コンサルによっては「中途解約した場合は違約金が発生する」というケースも考えられます。

価格だけでなく、価格に見合ったサービスがあるかどうかを考慮して契約するようにしましょう。費用の内訳が明確でない場合は、都度質問して疑問の残らないようにしておくことが大切です。

わかりやすい言葉を使ってくれるか

SEO対策は専門的な用語が多いうえ、情報も日々アップデートされています。SEOコンサルの話す内容が理解できず、適切な提案がなされているのかわからないことも考えられます。

わからないことはそのまま流さず、その都度説明を求めるようにしましょう。たとえ話や置き換えなどでわかりやすく説明してくれる業者を選ぶのがおすすめです。

信頼できるSEOコンサルとは、透明性を大切にしているものです。施策の内容を隠そうとする業者には、不安が残るもの。費用が安くても内容が理解できない場合は、契約を避けた方が良いでしょう。こちらの理解が追いついていないのに、話を先に進めようとするコンサルには注意が必要です。

要望に合ったプランを提供してくれているか

Webサイトの状況や社内リソースの数によりSEOコンサルに依頼する内容が異なります。たとえば、以下のような状況もあるでしょう。

  • Webサイト全体の設計から行なってほしい
  • Webサイトの見直しや改修を依頼したい
  • 内製はできているが、状況調査と改善策の提案を受けたい
  • 新規コンテンツを定期的に設置したい

コンサルによって対応できる範囲が異なります。一式丸ごと任せられるのか、社内の対応が求められるのかなど、コンサルの対応可能な範囲を確認しましょう。そのうえで、自社の状況を改善してくれるプランを提供してくれる会社を選ぶようにします。

何もわからない場合は、下記のような業者がおすすめです。

  • ツールを使って分析調査改善策の提案ができる
  • 記事制作を依頼できる
  • 記事制作以外の施策も提案できる

とくに、記事制作以外のLP制作や広告運用まで任せられるSEOコンサルには、マーケティング全般についての相談もできるでしょう。

制作体制は整っているか

コンテンツの企画や制作からすべて依頼する場合は、ライターや編集者のレベルなども事前に確認しておくことが重要です。専門的な知識や経験を持つスタッフがチームに揃っており、効果的な戦略の立案や実施が期待できるかどうかは、SEO対策を実施するうえで大切な要素です。

施策の提案内容が良かったとしても、政策体制が整っていなければ、スケジュール通りに進めることは難しく、目標達成が遠ざかってしまいます。

さらに、SEOコンサルが外部の初心者ライターに外注していた場合、コンテンツの内容に誤りがあったり、質が著しく低かったりする可能性があります。SEOコンテンツで大切なのは、ユーザー目線で質の高い記事を提供すること。制作を担当するメンバーがどのように構成されているのか、確認しておくと安心です。

コミュニケーションに問題はないか

SEO対策という長期戦を共に戦っていくSEOコンサルとは、円滑なコミュニケーションを取れていることが大切です。コミュニケーションに不備があり、自社の要望がうまくコンサルに伝わっていないと、誤った方向性の対策に進む場合があります。さらにコンサルのコミュニケーション能力が低いと、進行管理に支障が生じる可能性もあります。

正式に依頼をする前に、メールや電話などの連絡のスピード、質問に対する回答の迅速さやわかりやすさなどもチェックしておくと良いでしょう。また、話題になるようなGoogleのアップデートがあった際には、自社サイトにどのような影響があるのかどうか、すぐに連絡が来るようなコンサルであれば安心です。こまめに連絡が取れるコンサルを選ぶと良いでしょう。

SEOコンサルを選ぶ際の注意点

一見良い提案を行なっているように見えても、SEO対策においては、ペナルティとなる施策も存在します。悪質なコンサルと契約してしまっては、WebサイトがGoogleに表示されなくなってしまう事態も考えられます。ここからは、注意すべきSEOコンサルについて見ていきましょう。

成功報酬・成果報酬の契約に注意する

SEOコンサルのなかには、キーワードが上位表示した場合にのみ成功報酬や成果報酬が発生すると謳い、顧客に安心感を与えている企業もあります。検索数が少ないキーワードであれば、特別な対策をしなくても上位表示される可能が高いもの。上位表示されたとしても、コンバージョンにつながらず、サイトの評価も上げない記事が量産されても意味がありません。

運良く上位表示されただけの低品質なコンテンツに対して費用を請求する会社もあるため、契約時には注意が必要です。もちろんすべての成功報酬や成果報酬が悪いわけではないので、依頼する際にはキーワードの調査や、報酬の発生条件のすり合わせを入念に行なうと良いでしょう。

「必ず成果が出る」などの安易な発言は信じない

Googleの検索エンジンの仕組みは、一般には公開されていないため、打った施策に対する確実な成果を保障できないのが現実です。優秀なSEOコンサルに依頼しても、上位表示される可能性が上がるだけで、必ず成果が出るわけではないことは理解しておかなければなりません。

にもかかわらず、コンサルの営業トークなどで「SEOは簡単」「確実に上位表示できる」などの安易な発言が出たら、偽りとみなして良いでしょう。SEO対策では、Googleの検索エンジンの特性を踏まえたうえで、根拠あるシミュレーションを算出できるかが重要なのです。根拠もなく、「成果が出る」と明言するSEOコンサルは避けた方が良いでしょう。

リスクの大きいSEO対策をすすめていないか確認する

過去にSEO対策として有効だった施策に、ブラックハットSEOがあります。ブラックハットSEOは、短期的にサイトの評価や順位を上げられるとして、多くのWebサイトが採用していました。

しかし、Googleのガイドラインが変わった現在、ブラックハットSEOを使用すればペナルティとして、掲載順位が著しく下がったり、サイト自体がGoogle上に表示されなくなったりする恐れがあります。これまでSEO対策に利用してきた時間や費用などが無駄になってしまうことにもつながるのです。

ブラックハットSEOとして、例えば下記のような手段があると言われています。

  • 無意味な外部リンクを貼る
  • コンテンツに無意味にキーワード羅列する
  • コピーコンテンツを扱う

SEOコンサルにすべてを丸投げせず、施策を行なう前に必ず連絡してもらうことを徹底すると、リスクを伴う施策を減らせるでしょう。

SEOコンサルに依頼する前にすべきこと

SEOコンサルとのやりとりをスムーズにするためには、社内で事前に依頼内容や担当者を決めておくと良いでしょう。ここからは、依頼する前にすべきことを詳しく解説していきます。

依頼したいことを整理する

SEOコンサルに依頼するには、依頼内容を具体的に取り決めておく必要があります。「とにかくWebサイトから集客したい」といった漠然とした要望では、コンサルも動きにくいものです。また、予算を提示して「どのくらいの成果が見込めるか」と質問するのもおすすめできません、サイトの状況や目標によって回答が異なるため、的確な回答を得るのは困難です。

依頼する際には、以下のようなことを決めておくと良いでしょう。

  • 月間の売上目標
  • 理想のPV数
  • 目標コンバージョン数

そのうえで、SEOコンサルは要望に応えるために必要なことを考えます。たとえばリードの獲得方法やブランディング、顧客のロイヤリティ向上のための施策など、サイトの状況や目指す方向性によってさらに具体的な施策を提案できるようになります。

数値にしても、抽象的なものではなく、「サイトからのコンバージョンを3倍にしたい」「検索からの流入を現状の2倍にしたい」など、詳しく数値化しておくと、SEOコンサルも今後の方針を立てやすくなります。

コンサルに渡す自社資料を用意しておく

良いSEOコンサルは、改善対象となるWebサイトの理解を可能な限り深めたいものです。クライアントからしか得られないWebサイトのデータは大変貴重であり、さらに踏み込んだ提案が可能になります。

これまで、コンテンツを内製していた場合は、どのような施策を打ち、どのような結果が出たのかをまとめておくと良いでしょう。

以下のような自社資料があると、コンサルは現状を把握しやすくなります。

  • 会社の概要資料
  • サービス紹介資料
  • 具体的なターゲット層
  • コンバージョン地点とおおよその予算
  • サイトの課題と原因
  • 社内体制

すべての情報を取りまとめるのは難しいかもしれませんが、多くの情報を提供することが大切です。資料により提案される施策の質が上がり、SEO対策が成功する確率も上がるでしょう。

基礎的なSEO知識を身につける

SEOコンサルに依頼する際は、担当者が最低限のSEO知識を身につけておくと良いでしょう。予備知識がなければ、コンサルの提案する施策の良し悪しが判断できません。SEOコンサルに丸投げした結果、成果の出ない施策ばかりを打たれ、予算を無駄遣いしてしまうことも考えられます。

また、コンサルに依頼する際の社内稟議を通すためには、上位者が納得できるように説明する必要があります。よくわかっていないことは、人にもうまく勧められないもの。なぜSEOコンサルが必要なのか、提案される施策でどのような効果が期待できるのか説明できるようになっておくと良いでしょう。

最低限、SEO用語やGoogleのガイドライン、Webサイトが上位表示される仕組みを押さえておくのがおすすめです。SEO知識が備わっていると、SEOコンサルとコミュニケーションが取りやすくなり、建設的な意見交換も可能となります。

自社サービスや商品に精通している人を配置する

SEOコンサルは、SEO対策の専門家ではあるものの、クライアントの商品やサービスに精通しているわけではありません。コンテンツの武器となる商品の強みをコンサルにアピールできる人員が必要です。

SEO対策で効果を得るためには、コンテンツを誰に届けたいのか明確にしておかなければなりません。そのためには、自社の提供するサービスや商品から、ターゲットを設定しておく必要があります。

サービスや商品の魅力や開発までのストーリーを知っているのは、依頼する側です。SEOコンサルはサービスの詳細がわかっていないと、効果的な訴求が叶いません。自社サービスの魅力や詳細をより多く説明できる人を配置しておくと、高品質で魅力的なコンテンツを制作できるでしょう。

予算は多めに準備する

あらかじめ予算は余裕を持って組んでおくのがおすすめです。予算を決める際には、SEO対策でどの程度の利益が見込まれるのかを考えて算出すると良いでしょう。

SEO対策の成果が出るには時間がかかるもの。依頼が数ヶ月から数年単位になることも少なくありません。大手SEOコンサルの場合、低予算では依頼することすら困難なことも考えられます。

余裕を持った予算を用意しておけば、SEOコンサルから費用ごとに異なる施策内容を提案してもらうことも可能です。安定してSEOコンテンツで成果を上げるためにも、予算は余裕を持って多めに準備しておくと良いでしょう。

複数社から見積もりを取る

SEOコンサルに依頼する場合は、必ず複数社から見積もりを取るようにします。これは費用を抑えるためだけではなく、施策内容や担当者との相性を判断するためです。さまざまなコンサルから話を聞くことで、自社に最も必要なサービスを提供しているコンサルを選びやすくなります。

大手SEOコンサルだからレベルが高い、小規模のコンサルだからレベルが低い、とは一概に言い切れません。会社の顔となるWebコンテンツをともに作っていくパートナーは、時間をかけて慎重に選ぶと良いでしょう。

また、一社にいきなりすべてを任せるのはリスクが高いもの。単発でコンテンツ制作を依頼してみたり、トライアルサービスを利用したりして、SEOコンサルの知識量や技術、担当者との相性などを確認すると良いでしょう。

さまざまな形態のSEOコンサルに見積もり依頼し、自社に最適なパートナーを選ぶようにします。

SEOを一緒に考えられるパートナーを探そう

オンラインにおいて、長期的に評価されるWebサイトを制作するには、ユーザーのニーズを満たすコンテンツ制作が必要です。知識と経験がなければ、成果が見込めるコンテンツを作るのは困難でしょう。

SEOの専門家であるSEOコンサルに依頼することで、自社にとってより良い施策を考えてもらえます。SEOコンサルは、自社のWebサイトを改善するためのパートナーとなってくれるしょう。

相性の良いSEOコンサルを選ぶには、施策を確認したあと、お試しでコンテンツ制作を依頼してコンサルとの相性や仕事ぶりを確認するのがおすすめです。自社にはどの程度のサポートが必要なのか、検討したうえで依頼すると良いでしょう。


※こちらの記事の内容は原稿作成時のものです。
最新の情報と一部異なる場合がありますのでご了承ください。

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